【時事ネタ】京浜急行の脱線事故

たまには時事ネタを。但し、なるべくこのブログの主題に引き付けます。

ニュースでも盛んに報道していますので既に御存知の方が多いと思いますが、昨晩京浜急行の特急列車が崩落した土砂に乗り上げて脱線事故を起こしました。現時点では重軽傷者11人に上った様です。

事故を起こした地点はこの位置。トンネルの北側入口すぐ手前で崩落が起きました。

大きな地図で見る

地形図の方がわかりやすいのでこちらも。等高線から現場の斜面が意外に高いことが窺えます。

(地理院地図のページヘ)


NHKの動画東京新聞の写真から、崩落したのはトンネル手前10mほどの地点の切通左側(列車進行方向に対して)の斜面で、幅10m以上、高さも15m以上はありそうです。線路はその手前で緩やかに右にカーブしており、右側の斜面に視界が遮られる位置だったことから、崩落に気付いた時には既にブレーキが間に合わない状況になってしまったのでしょう。

元より横須賀市は土砂災害という点では弱い地域ではあります。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/sabo/bousai/dosha/a_gaiyo.html
上のリンク先は神奈川県がまとめた土砂災害危険箇所の概要です。9年ほど前の数字ですが、その性質上大きく上下することがないと思われますので、現時点でもほぼこの数字と大差ないと考えて良いでしょう。各管内の危険箇所の数が市町村ごとにまとめられていますが、横須賀市は「地すべり危険箇所」が20と県内全市町村中最高、「急傾斜地崩落危険箇所」は1027で横浜市の1445に次ぐ数字ですが、横浜市が横須賀市の4倍強の面積を持っていることを考えれば、圧倒的に崩落しやすい土地であることが窺えます。

http://www2.wagamachi-guide.com/yokosuka/search.asp?dtp=2&bcd=23&mcd=12&aky=6130A30111A0D
こちらの地図では横須賀市内の「土砂災害警戒区域」や「急傾斜地崩落危険箇所」の地図を切り替えて見ることが出来ます(該当箇所を直リンク出来なかったので目次ページをリンクします)。ほぼ全市域にわたって「土砂災害警戒区域」が広範囲に設定されていることがわかりますが、特に今回の事故が起きた北部地域は警戒区域が折り重なる様に設定されているのが目を引きます。今回の事故現場もその中の1つでした。

三浦半島一帯は今から50万年ほど前に海上に姿を表し、その後も地殻変動によって不均等に隆起を続けながら侵食によって多数の谷戸ができた複雑な地形をしています。また、地質も砂岩や凝灰岩の様に比較的柔らかい岩石が占める地層が多く、侵食されやすい特性を持っています。詳しいことをお知りになりたい方は、こちらのページがまとまっていると思います。
 三浦半島の地層・地質

上記の警戒区域の多さは、こうした地形や地質の特性を裏付けています。

こうした記録は歴史上も多数残っているのではないかと簡単に調べてみましたが、三浦半島は古来走水や浦賀に代表される様に、永年水運や海上防衛の拠点としての位置付けが強く、地元の村々も漁撈に頼る面が大きかったせいか、地震の際の津波被害の記録は多くても地滑り等の被害の記録は意外に少ない様です。勿論、それは実際に地滑りが起きていなかったというよりも、該当地が未利用地であった、もしくは人的被害を齎す様な利用地ではなかったために、記録されずに終わった面が強いと見て良いでしょう。その点は現代とは大きく異ると言って良いでしょう。

最後になりましたが、今回負傷された方々には心よりお見舞い申し上げます。
【追記】YouTubeに朝日新聞が動画を上げていたので追加します。こちらは割と後々まで残っている様なので。


(2014/06/17):「ウォッちず」へのリンクを「地理院地図」へのリンクに変更しました。
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でも参照されている方が多い様ですので設置を継続します。

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